いちごいちえ
「待って!!服着させて!!」
「え?手伝えって?」
「は!?って違う!!そーゆう意味じゃなくてね!?」
あぁもう……。
どうしてこう…そんな風に変換されちゃうワケ?
確かに、あの状況でこの状況なら、瑠衣斗が可笑しくなってしまうのも無理ないだろう。
こんな時、どうしたらいいのかも分からない私は、ひとまず謝っておくぐらいしかできない。
「ご…ごめんね?」
「…謝るな。襲いそうになる」
「え!!なんで!!」
「聞くな。今自分と戦ってるから」
………。
どうしよう。
るぅが壊れちゃった。
ひとまず着替えようと、布団で体を隠しながら着替え始める。
こんな状態で話していても、瑠衣斗を余計に可笑しくさせるだけだ。
「ちくしょー。あいつら…絶対わざとだ…」
何やらまだブツブツと唱えている瑠衣斗を尻目に、とりあえず服を着込む。
袖に手を通して、頭を出そうと服を被り、そのまま固まった。
「やっぱ無理。我慢すんの無理」
「っぴゃーっ!!!!」
「……もっと色気のある声出せよ…」
頭も出せないまま、瑠衣斗に抱きしめられる。
状況をとっさに把握できなかった私は、なんとも間抜けに悲鳴を上げていた。