いちごいちえ




………え?あれっ?

るぅ今うんって……。



「えー!?マジか!!だはは!!ビックリしすぎて笑えてくる!!」



「そうなの〜!?ももとるぅちゃん同棲するのお!?」




一際大きな龍雅と美春の声にも、私は動けないでいた。


きっと誰よりも、私が一番驚いたに違いないだろう。



「親父とお袋にはちゃんと話しとかねーとな、って」



「あらそお〜♪じゃ、たくさん瑠衣のマンションに泊まりに来なきゃね!!」



「ももちゃん、もし家出したくなったら、いつでも里帰りしにおいで」



おじさんとおばさんの言葉に、慌てて振り返る。


ニコニコと笑うその笑顔からは、どうやら同棲を認め…いや、むしろ喜んでくれているようで、尚更戸惑ってしまう。



顔が熱くなり、冷や汗が止まらない。


体まで熱くなってきて、挙動不審にあわあわとせわしなく動揺した。



え!?こーゆう場合、なんて言えばいいの!?

よ、よろしくお願いします!?

いや、それも変だよね!?



「おい…ももだけが目的かよ……しかも里帰りとかさせねえし」



そこ!?そこなの!?




愕然とする私を余所に、ちんぷんかんぷんな事を話すおじさんとおばさんと、そして瑠衣斗に、心の中で思い切り突っ込んだ。


よく分からないが、同棲は認められたようで、その部分にはホッとする。


でも、あまりにも突然の出来事に、私は気持ちを落ち着かせるなんてできずにいる。


それどころか、恥ずかしさやら照れ臭さで、どうにかなってしまいそうだった。
< 200 / 251 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop