いちごいちえ

求躰






降り続く雨音に、暖かい温もり。


下腹部に感じる微かな鈍痛に、そっと重い瞼を微かに開ける。




「――…はよ」




…あれ?



低く甘い声が、私の鼓膜を刺激した。



まだハッキリと覚醒しない意識のまま、ぼんやりと目の前の瑠衣斗を見つめる。



朝日のように眩しい微笑みか゛、優しく私を見つめてる。



寝乱れた髪の瑠衣斗が、私の頬を優しく摘む。




あぁ、そうだった。

私、るぅと……。



そう思った所で、昨晩の出来事を瞬時に思い出し、顔から全身にかけて赤く熱くなる。




「なんだ。俺に挨拶もなしか」




真っ赤になって瑠衣斗を見つめるしかない私に向かって、頬を摘んでいた手が私の背中に回される。




「ひゃ…あ、わわっ」




グイッと引き寄せられると、瑠衣斗の広い剥き出しの胸元へと顔を埋める。



心なしか体温が高いように感じるのは、起き抜けのせいだろうか。


体温に混じる瑠衣斗の香りに、むせ返してしまいそうだ。




「ん、甘い匂い…」




ポツリと呟いた瑠衣斗を、思わず見上げる。



と、塞がれる唇。




「ふ!?るぅ、まっ…」



「ん〜?」




私が怯んだ隙に、瑠衣斗が熱い舌を絡めてくる。



最初は抵抗していた私も、それに流されてしまう。



背中から腰のラインをなぞられ、たまらずに体が震えた。
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