王姫と葉山学園生徒会!
6*波乱の幕開け?
遠足から数日。
修学旅行が間近に迫ってるとはいえ、忙しさは特に倍増するでもなく緩やかな日々が過ぎる…筈が、どうしてこうなった!
「美姫ちゃん、これ…」
最初のコンタクトは芽衣の持って来た手紙だった。
なんでも寮長室の前に置いてあったらしい。
――私の煉様に藍川美姫は相応しくない。即刻別れなさい。
白い紙にぽつんと浮かぶ個性を表さない黒。
パソコンで打ったのであろう正の感情を感じさせない、冷たい文字の羅列。
「嫌がらせ、かな?」
「だろうねぇ。でも久しぶりだな、こんなの」
紙の端を摘まんでひらひらと紙を振る。
嫌がらせは何回か経験済みだ。
伊達に煉の幼なじみなんてやっかまれるポジションに16年以上も収まってる訳ではないんだよね。