王姫と葉山学園生徒会!
「人任せも大概にしなよ。あと数年したら嫌でも一人暮らしするんだから」
「なんで一人暮らし?」
「なんでって、私も煉も梓たちみたいにお金持ちの家庭な訳じゃないんだから、就職したら実家通いじゃない限り一人立ちでしょ」
いつまでも私が側にいられる訳じゃないんだから、と言ってから心の中で舌打ちする。
自分で思っていたよりあの手紙が堪えているらしい。
不安と苛つきをそのまま、煉にぶつけてしまった。
らしくない、ミス。これじゃあ、ますます煉は怪しむだろうに。
「…ごめん、なんでもない。ちょっと疲れて気が立ってるみたいだから今日はもう寝るわ」
おやすみ、と言い残して煉の言い分は何も聞かずに自室に入ってベッドに身体を預けた。