王姫と葉山学園生徒会!
「煉、紅茶煎れて。水筒はそっちの細身のね」
ゆで卵の隣でやかんが沸騰の合図を告げる。
水筒なんて持たなくても言えば直ぐに紅茶1杯出てくる環境だけれど、こればっかりはこだわりがある。
「ストレート?」
「うん」
「じゃミルクとガムシロとレモンは巾着に入れとく」
「ありがと」
流石煉だ、そうして、と言うのも惜しみながら、ゆで卵の殻を向いてボールの中で潰す。
マヨネーズと絡めて、食パンにちぎったレタスと一緒に挟んでラップをする。
ハムとレタスとキュウリも同様にして、小さなバスケットに詰め込む。
「煉っ、出れる?」
「おー」
「火の元確認、戸締まり確認…と、戸締まりは昨日のうちにほとんどしてあるから大丈夫ね」