王姫と葉山学園生徒会!
「ねぇ、梓。売られた喧嘩は買うべきよね」
「そうね。寧ろ倍額で売り付けてあげてもいいわね」
後藤さんのおかげで今日、犯人の名前は判明した。
私のパソコンに入ってる生徒のデータ(生徒会専用の極秘ファイルだ)に検索をかけると、見覚えのある顔だった。
「ああ、いかにも気性の荒そうなアノお嬢様ね」
「みたい。プライドも高そうだし、自信家みたいだったよね」
相手はやはり1年生。
入学式の日に私と煉の関係について尋ねてきた黒髪の女の子。
彼女の祖父にあたる人が会社を立ち上げて急成長したが、彼女の父に引き継いだ途端、黒い噂が絶えない企業の1人娘。
ジャンルは虚しくもリゾート開発関係。
悠馬の家は世界に誇るリゾート企業の社長一家。
悠馬には到底足元にも及ばない。