王姫と葉山学園生徒会!
順調にお土産を渡しながら点呼を取り、ある一室の前に立ちはだかった。
ノックをして、声をかけると中から2人の女の子が出てきた。
1人は当然、黒木琴音。
もう1人は同室の子だろう。
「これ、沖縄のお土産です。よろしければ召し上がって下さいね」
「ありがとうございます!」
喜ぶ子の後ろであからさまに顔をしかめる黒木さん。
わかりやすいなあ。
「あら、黒木さん。顔色が優れないようですけど、何処かお身体の調子が悪いんですの?」
「…ご心配頂くほどのことではありません」
「そう?酷くなるようなら、医務の先生に来ていただいてね」
「…はい」
わざとらしく、姫の口調を意識して喋る。牽制の意味を含めて。