王姫と葉山学園生徒会!

…それから。

本鈴とともにグラウンドに到着した私たちは肩で息をしたままに準備運動をして授業に挑んだ。


「美姫!何秒だった!」

「7秒フラット!」

「よっしゃ勝った!」

「負けてたら男として微妙だもんね、煉」

「んだよ。大地だって美姫には勝ってんだろ」

「悠馬は負けたみたいだけど?」

「だってあいつは運動系じゃねーもん」

「7秒前半で走る人を運動系じゃないなんて言うの煉くらいだけどね」

「そうだよ。私なんて8秒後半なんだよ?」


運動音痴になっちゃう、と笑うのは芽衣。長い髪を後ろで1つ結わいてジャージをきっちり着ている。

上着を腰巻きして下のジャージを捲ってる私と煉とは大違い。


「芽衣、水分とった?脱水症状起こさないようにね」

「芽衣ちゃんに関しては過保護だなあ、美姫ちゃんは」

「梓に過保護な大地には言われたくない」

「だって梓は婚約者様だし」

「はいはい、惚気ゴチソーサマ」

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