王姫と葉山学園生徒会!
躊躇なく肩が触れ合う位の距離に座る煉の持つプレートに手を伸ばす。
私は笑顔を作りながら煉に話しかける。
「ねぇ、気付いてる?」
「なにが?」
「凄く、注目の的なんだけど」
ぐるり、と辺りを見渡せば新入生を中心に周りの視線が私と煉に注がれている。
大方、昨日の付き合っているか否かの質問の答えを見極めてるか王姫の私たちに対する好奇心かな。
まあ、仕方ないか。
「気付いてる。だから虫除けもかねてこうしてくっついてんだろ」
「そうね」
自慢じゃないけど、私も煉も王姫という立場からかモテるから。
そう簡単に変なのが寄って来ない為のお互いの牽制として私たちはよく人目のつく所で2人で過ごす。
「煉、一口ちょーだい」
「ほら、」
煉の食べていたサンドウィッチにかじりつく。
周りからはお嬢様とは思えない黄色い声があがった。