王姫と葉山学園生徒会!
煉の思いつきを話すと4人は特に驚かなかった。
梓なんて「ふーん、まあそろそろ言い出すと思ってたのよね」なんて言うくらい。
「いいの?梓と大地が婚約してる話大々的にしちゃって」
「いいんじゃない?元々家の方の結び付きが強いのなんて知られてるし。婚約してますって公開しても問題ないわ」
「芽衣と悠馬は?」
「うーん、大丈夫だと思うよ?」
「だろうなあ。どうせ将来的には結婚させられるだろうし」
「うん」
「そうなの!?」
「だって16年以上もの幼なじみでお互いの会社も提携組んでるし、親からしたら丁度いいと思うよ」
ちょっと待っててね、と芽衣が携帯を取り出す。
相手は分からないけど芽衣の話し方的に親だと思われてる。
将来的に悠馬と婚約って話になる?ううん、違うの。あのね、もうしたいんだけど。え?うん、ちょっと待って。
…軽々とテンポよく話す芽衣が携帯から顔を離し、悠馬に声をかけた。
「悠馬は、婚約したい?」
「うん。したいかな」
ふにゃり、と笑う悠馬を見てから芽衣は再び携帯で話し出す。
あまりの話の速さについていけない。
えっと、今芽衣はたぶんお父さんあたりに電話してて、婚約の許可貰ってるの…か?
あれ、でも芽衣たち付き合ってた訳でもないのに…政略結婚だから?いやでも芽衣たちの意思だから政略結婚じゃなくて…
「婚約の許可おりたよ」
頭がショートする前に、芽衣が電話を終えた。