王姫と葉山学園生徒会!
「そんな簡単に婚約していいの?」
「うん。だって悠馬だもん」
「芽衣だからね」
今更他の人を連れて来られても困るし、と笑う2人の笑顔はどこか似ている。
まだどこかで理解出来てないのか、私の頭はやけに客観視する。
「俺の家の方に連絡は芽衣ん家から連絡いくからいいや」
「それより、美姫ちゃんたちこそいいの?」
その芽衣の言葉には、私たちみたいに決まってる相手じゃないのに、という台詞が省略されているのが解る。
私が座るソファの背もたれに肘を置き体重をかけている存在を見上げる。
「いいわけ、煉?」
「いいだろ、別に今更問題ない」
「ああ、煉は美姫ちゃん以上の女の子じゃないと付き合わないらしいしね?美姫ちゃん以上なんてそうそういないのに」
寧ろ美姫ちゃんはいいの?とからかい混じりに私に訊くのは大地。
「別に私たちは婚約宣言する訳じゃないしね。邪魔しないで下さいくらいの牽制ならいいと思う」
もう既に付き合ってるかどうかの噂流れてるらしいし煉とならいいかな、と心で密かに思った。