王姫と葉山学園生徒会!

「なにが普通よ。王と姫のくせに」


普通が1番似合わないから、と笑う梓。


「この学園のトップと認められた男女に贈られる称号を持つ2人を普通とは言わないから」

「普通でしょ。たまたまこの学園の生徒会長と副会長なだけ。生徒会なんて全国の学校にあるし」

「この学園、だから意味があるんでしょう?この学園ならでは称号といっても葉山学園の王姫なんて全国で有名なものだし」

「迷惑な話だよね。姫なんて呼ばれて恥ずかしい」

「お前はまだいいだろ。名前が美姫なんだし姫って呼ばれても。俺も、小さい頃ひめちゃんって呼んだことあるし」

「自分で言ってて恥ずかしくないの?」


ひーめちゃん と語尾に音符がつきそうな口調でからかいを含む煉に呆れる。

確かに昔、煉にひめちゃんだなんて呼ばれた覚えはあるがそれはふざけた時だけ。


「真面目に姫と呼ばれるのとは違うでしょ。煉だって小さい子がおうじさまと言うのと王って真面目に呼ぶのとじゃ違うでしょ」

「まあな」


煉が梓にもコーヒーの入ったマグカップを渡し、梓が持ってきた資料に目を通す。

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