王姫と葉山学園生徒会!


「ん~~~!ダメだあ!どれにしようか迷う!」


最後の1着を脱ごうとしてファスナーを引く。…否、引いたつもりだった。


「っ…」

「美姫?どうかしたのか?」


試着室の外から煉の声がする。

私は鏡でファスナーのある背中を見ると、金具の部分に髪が絡まってるのが見えた。


「ちょっとファスナーに髪絡んじゃったんだけど取れない…」


下げたファスナーが丁度微妙な位置にあり、自分で髪を解く事が出来ない。


「煉、ちょっと下げてくれない?」


若干の抵抗はあるけど、別に裸を晒す訳ではないし。

小さい頃は一緒にお風呂も入ったらしいし(お母さんから聞いた)。

それに自分で出来ないなら煉に頼むしか方法はないし。

煉も分かってるらしく、少し躊躇ったものの返事は返ってきた。


「…開けるぞ」

「うん」


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