王姫と葉山学園生徒会!
煉に身体を預けながら意識してゆっくりと階段を降りる。
先に降りた梓たちが階段下の左右でドレスを広げお辞儀をしているのが見えて少し恥ずかしい。
…私、ほんとそんな大した存在じゃないのになあ。
「美姫」
広いホールに大きくない煉の声で私の名前が響く。
…ああ、演技をしなくちゃ。
私は微笑み、頭を下げる梓たちに礼を言って煉の腕を取り直す。
大地から煉にマイクが渡されて、煉がにこやかに話し出した。
「お集まり頂きましてありがとうございます。今日は皆さまにご報告があって急遽このような会を催しました」
そして、煉は梓たちと芽衣たちの婚約話をした。かけがえのない友人たちに祝福を、と述べる煉の隣で私は微笑み続ける。