王姫と葉山学園生徒会!


「踊って下さいますか?」

「喜んで」


曲の換わり時に差し出された手に、とびきりの笑顔で応えて手を添える。

1曲踊り、新しい曲が始まるとそれまで踊っていた人たちは端に寄ってしまい、踊るのは私と煉を中心に置いて梓と大地、芽衣と悠馬だけの状況になってしまった。


「恥ずかしいんだけど…」

「俺もだから安心しろ。堂々としてろよ」

「分かってる」


意識しなくとも慣れたステップで床を滑れるのは、王姫になってから何度もこんな機会があったから。

王姫になってから既に1年近く経っているしね。

王姫になった頃は大変だったけどそれは今語る時間じゃないか。

こっそり笑うと煉が苦虫を潰したかのような顔をした。


「お前、王姫になった頃思い出しただろ」

「分かった?」

「バレバレだ」


躍りながらもそんな会話が出来る程に私たちの関係に余裕があるのだ。


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