王姫と葉山学園生徒会!
「亜紀ちゃん、何か手伝おうか?」
「あ、煉ママは座ってていいよ!あたしが手伝うから!」
立ち上がった煉ママを制して、エプロンを取りに行く。
カーディガンを脱いでエプロンの紐を頭に通すと煉が私の後ろに立って紐を結び出す。
「あれ、珍しい」
「お前は腕捲ってろ」
ブラウスだから捲るんだろ?といつもの習慣を指摘されて頷く。
油ものは汚すとやっかいだから、と言ってるのを覚えてるんだなあ~。
紐を結び終えた煉が私の利き手、右のブラウスを折る。
「ありがと。じゃ煉はリビングで待ってて」
「おう。コレ、ブレザーのハンガーにかけとく」
「うん」
カーディガンを手にした煉に頷いてから、お母さんの方へ向く。
「仲良いわね」
「そんなの昔からじゃん。幼なじみだし」
「幼なじみ、ねぇ?」
「何が言いたいのかは分かるから言わないで」