王姫と葉山学園生徒会!
揚げ物用の中華鍋を出しながら、お母さんが怪しくニタニタ笑うのを睨む。
どうせ、「付き合ってないの?」とか訊きたいんだろうなあ~。
お母さん、そういう話大好きだもん。
しかも煉相手じゃ昔っから「美姫は煉くんと結婚するの?」「まだ付き合わないの?」だの言ってくるから尚更だし。
「2人で暮らしてるのよね?」
「そうだよ、知ってるでしょ」
「煉くんだって男の子よ?」
「んなの分かってるよ」
「好きになったりは…」
「お母さん!」
もう嫌!
お母さんとは友達みたいな姉妹みたいに仲良いけど、いくらなんでもそこまでは話したくない!
「ほら、早く作っちゃお!」
フライパンに春巻きの具の材料を入れて炒め始める。
結局、夕飯を作り終えるまではお母さんからいろいろ探りを入れられた。
「…煉、出来たから並べて?」
「…おー」
煉の顔見にくいなあ…って、なんとなく煉もそんな感じ?
…ああ、煉ママの追求かな。
なんで私たちの親ってこうなの!?