王姫と葉山学園生徒会!


「じゃあ、行くね」

「お邪魔しました」

「またいつでも帰って来なさいよ」

「煉、少しは美姫ちゃんの手伝いしなさいよ」


夕飯を食べてから終電間際になって、最後の最後までいやらしい視線を送ってきたお母さん達に背を向ける。

お父さん達にも会いたかったけど、残業で帰って来れなかったから仕方ない。


「美姫」

「お母さん?」


ブレザーを羽織って靴を履いた私の肩にお母さんの手が乗った。


「自分の気持ちに素直になる事も大切よ?」


小声で話すお母さんにはさっきまでの笑みはなく、心配そうな苦笑を浮かべている。

…そんなの分かってるけど、素直になるのは、難しいよ。


「関係を壊したくないのは分かるけどね、後悔するのは美姫よ」


頑張って、と頭を撫でられる。

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