今日も地球の上では☆3
それは大学2年の時だった。

俺と純一郎が2人で昼食を一緒に食べていると、急に純一郎が『ピクッ』と何かに反応して、辺りをキョロキョロした。



「どうかしたのか?」

俺が訊くと、純一郎は不思議そうに首を傾げてから、その首を左右に振った。



「いや……なんか今、『助けて!』って声が聞こえた気がして……一瞬だったから、よく分からないけど」

純一郎はそう言った。



この日から、純一郎は時々急に『ピクッ』と反応して、辺りを見回す仕草を繰り返すようになった。



そして、その反応をするようになってから、純一郎は彼女を作らなくなった。

どうやら、『運命の人』以外に、『助けて!』の声の主が気になって、彼女を作る気力が無いらしい。



今までの純一郎からは想像できなかったけど、これも何かの予兆かもしれない。

俺はそんな気がしていた。



   ☆   ☆   ☆


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