ぶす☆カノ


鞄を持って、校門に向かう途中、携帯が光っているのを気がついた。

焦って取りだし、通話ボタン。



「もしもし」

『あ、俺。内山』

「あ、内山さん?」

『ん』

「なに?」

『いや……別に。いいや』



なんだ?

って、そうだ。私たち、恋人どうしか。



「待って。一緒帰る」

『じゃあ、校門で待ってるから』



な、なんかなんか。本当に恋人っぽいかも……!

恋人なんか、よく知らないけど。こんな感じなのかなっ?



なんてニヤけながらも、心の中は、ちょっと面倒とか思ってたり……



糖分補給っ!

飴玉1つ、口に放り込んだ。

イチゴの甘い味と、匂いが口に広がった。

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