ぶす☆カノ



「ちょっと、放課後渡り廊下に来てだって」

「……?分かった」



私、木下 あいこは今日呼びだされた。

ちょうど、友達と他愛もない会話をしてたとき。

なんなのかは、よく分からなかったけど。



「あいこも、彼氏かあ…」

「えっ?」



うるさ…、さあちゃんは、言いながらニヤニヤして、耳を塞ぐふりをした。



「あいこ、呼び出しったら、告白しかないでしょ」

「いや、私可愛くないから」

「いや、いいやつだよ」

「ブスには、触れないのね?」



ぶうっと口を膨らませ、あからさまに怒ってるのをアピールする。

すると、周りみんな、笑う。カラカラ笑ったり、ニヤニヤしてたり。

私の周りには笑顔がたくさん。


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