ぶす☆カノ
ぶすの新しい悩み
「……ふう」
私は深呼吸をした。
また内山さんに、悪口言われるだろうな。
よし、いざ出陣。
「おはよ…ございます」
私はお辞儀を小さくした。内山さんが怒って見えるのは気のせいだろうか……
内山さんは、すたすたと前を歩いている。私も焦ってついていく。
歩く姿も涼しげで、夏の暑さも感じさせない姿に、やっぱり私とは全く釣り合わないんだと、強く感じた。
「おい、早く行くぞ」
俯く私に声をかけ、私が顔をあげると、面倒くさそうに薄い眉をひそめていた。
「う、うん。っいて……」
焦って歩き出そうとしたら、運悪く何にもないとこでこけ、それをしっかり見られてしまったらしい。
……一番見られたくない人に。
こけ慣れている私は、上手に体制を立て直したが……、おそるおそる、前の人物を見た。