ぶす☆カノ
学校に近づく度、周りの視線が気になった。
今まで地味に生きてきた私は、視線なんか浴びる機会はなかったし、浴びるような、容姿はしてないし。
一応、私は内山さんの斜め後ろをとことこついていってるけど、今日は内山さんの歩くペースが遅い。
「わ、私先行こうか?」
さりげなくたずねる。
内山さんは、特にこっちを見るわけでもなく、いつも通り、そっけなく答えた。
「……別に」
ぼそっと言われた言葉に、心底驚いた。
いやいやいや。
別にってことは、一緒でもいいの?
まてよ。私たちは、もう次元が違うよ。ぶっちゃけ。私とは釣り合わないからね。
私は1人立ち止まり、今の状況を飲み込もうとして、葛藤していた。