ぶす☆カノ

私はみんなに見送られ、渡り廊下に向かった。

こんな私が告白なんか、ないからな。みんな期待外れてごめんよ。

いつも通り、見事に着崩すことのない、制服を来て渡り廊下に向かった。

どんより曇りが印象的だった。



視力の悪い私は、眼鏡を押し上げる。

あれって…、確か同じ部活の部員だよね?

しかも…



「内山さん?」



私が声をかけると、ため息をついてから振り返り、ぼそっと一言。



「付き合ってください」



首を傾げる私。
今なんて言った?



「あ、ドッキリだから、気にすんな、嘘だから。バツゲームだから」


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