ぶす☆カノ
「あ、さあちゃん、外行くね?」
「今日も内山君と?」
「うん…ってか、今日もじゃないもん、毎日じゃないもん」
4時間目が終わり、現代文の道具をしまいながら、さあちゃんに伝える。
呆れた表情で、でもやっぱりニヤニヤしながら、私に言った。
「まあまあ。楽しんで来なよ?」
「別に楽しくはないけど」
「ニコニコしてるけど」
私は頬を両手で隠し、そのまま下に下げた。
「笑ってません」
「ぶっ…変顔じゃん」
「うー…、行ってくる」
私は片手に、今日のお弁当を持って、片手にはお菓子を持って、昇降口に向かった。
ニコニコしてるのは、お腹が空いてやっと美味しいご飯が食べれるからだし。
1人勝手に言い訳をつけて頷きながら、私は歩いていた。