Liar
◆第四章◆
* * *
あいつ、今日も来ないのか……
俺は清々しく晴れ渡る青空を見上げて、今日に入って何度目かの溜息を洩らした。
三日前の穹の様子を思い出してみる。
いつも通り、どこか飄々としているようで、必死な小動物だったと思う。
変わったところは、なかったんだけどな……
「……49回目」
暇つぶしに数えていた溜息の回数を呟く。
そしてその不毛な行動に対し、
「はぁ……」
記念すべき本日50回目を更新した。