Liar
何か様子がおかしい。
そう思い、雨水に視線を移すと、彼はただただ楽しそうに
「感情的な殺し屋なんて、信用できないなぁ」
―――笑っていた。
思わず背筋を冷たい汗が伝う。
「アハハハハ!どうした、藍。僕を殺せばいいじゃないか。腐っても君は殺し屋だろう」
「………」
「だんまりか。つまらないなぁ。それなら、嫌でも動けるようにしてやろう」
そう言うが速いか、雨水は隠し持っていたナイフを私の首筋に突き立てた。