Liar
嫌がる藍を引きずり、寝室まで運ぶ。
自分で歩いてくれれば大いに助かるのだが、藍はそこまで素直じゃない。
私を困らせることを生きがいとしている節があるのだ。
「ほら、藍。ちゃんと歩いてください」
「やだね。俺はまだ飲むんだぁ」
「駄々こねないでくださいよ。もう子供じゃないんですから」
「子供でいいもん、別に」
そうこうしているうちにドアを開く。
そして腕にくっついて妨害している藍を蹴り飛ばした。