Liar





意味がわからず首を傾げる。




すると優は大きく溜息をつき、鮮烈な現実を突きつけてきた。




「来週は身体測定だ」




「あぁ、その話なら聞いてましたよ」




「背中にバレたくない傷があるんだろ」




「……あ」




しまった、とばかりに顔をしかめる。




というのも、私の背中には幼少期についた痛々しい傷が今も尚我が物顔で居座っているのだ。




普通の傷ではないだろうと思わざるを得ない大きな傷。




優には、“傷があるということ”だけは教えている。




その経緯までは誰にも言ってない。




そしてこれからも私の口から語られることは、ない。











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