Liar





「背中の古傷は未だ健在なんだねぇ」




やはり笑ってやがった。




冷たい嘲笑を零しながら、彼の指先が私の背中をなぞる。




そして、傷の場所でピタリとその指が止まった。




「穹の肌は雪みたいで綺麗だったなぁ」




「……っ!」




思わず飛びずさる。




背筋を虫が這っているような嫌悪感が体中を駆け抜ける。




鳥肌総立ちのスタンディングオベーション。





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