Liar





どうやら私は今、幸せらしい。




幸せの定義はわからないけれど。




それでもここに認めてくれる人がいる。




それだけで十分だろう。




「あ。穹、見てみなよ」




弾んだ藍の声で我に変える我に返る。




示された指の先を目で追うと、




「―――うわぁ……」




外は一面、ライトアップの光で満ちていた。





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