Liar





いつの間にか外は暗くなっていたらしく、アトラクションに施されたLEDが美しく輝いている。




「綺麗ですね」




「光で腹は膨れないよ」




「また藍は雰囲気をぶち壊して……」




不満を零しながらも、私の心は素直に踊っていた。




季節外れのライトアップ。




気温さえ気にしなければ雪でも舞い降りてきそうだ。




ズキンッ―――




「!」




ふいに頭の奥に突き刺すような鋭痛が走る。




それは次第に鈍痛となって体中に広がっていく。




< 79 / 176 >

この作品をシェア

pagetop