Liar
いつの間にか外は暗くなっていたらしく、アトラクションに施されたLEDが美しく輝いている。
「綺麗ですね」
「光で腹は膨れないよ」
「また藍は雰囲気をぶち壊して……」
不満を零しながらも、私の心は素直に踊っていた。
季節外れのライトアップ。
気温さえ気にしなければ雪でも舞い降りてきそうだ。
ズキンッ―――
「!」
ふいに頭の奥に突き刺すような鋭痛が走る。
それは次第に鈍痛となって体中に広がっていく。