Liar




思えば不毛な日々だった。




毎日、毎日、決して届かない声を張り上げて。




苦しくて、悲しくて。




お腹もすくし、喉も渇く。




だけどその時の私には、飢えをしのぐ手段も喉を潤す方法もなかった。




だから、耐えるしかなかった。




もしかすると今の耐性はこの時についたのかもしれない。




嬉しくない報酬だ。





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