心の薔薇.
● 侵入
玄関にはすでに、カーアとリリアがいた。
「さぁ、行こうっ…!」
カーアが俺の顔とリリアの顔を見てからそう言った。
「あぁ…。」
黒いやつらが見送る中、俺らは家の先の道を歩きだした。
相変わらず…真っ暗な所だ。
家の中が明るかったせいか…暗闇で何も見えないような感じだった。
「なぁ、どこから侵入すんだ…?」
「ここの先にね、一つだけ扉があるの。鍵が閉められてるらしいけど…鍵は預かってきたから、そこから侵入する予定よ。」
「へぇ…けど、そんな扉があんなら中にいるやつらとかが脱走してくるんじゃねぇか…?」
「それは無理よ。まぁ扉を見ればわかると思うけど、分厚い鉄でできた扉なの。」
へぇ…。
そりゃあ開けようとする人もいねぇか。。