心の薔薇.
ははっ…。
誰かに言ったら、“くだらねぇ”って言われるかもしれねぇが、まじでこの理由は俺ん中で一番大きい。

集中してるうちに、前の壁が左右にわかれていった。
前の壁の針には血だらけの人が刺さっていた。
俺は、要約、何もねぇ空間につくことができた。まぁ、要約つっても、だいたい1キロ…いや500メートルか…?そん位の、今までにねぇ短い距離だったけどさ。
「ありがとう…。」
「いや…気にすんなよ。」
「次で最後だから…。」
「ん…?次ってなんだっけ…?」
「血の川。約15キロ。」
げっ…。って思ったけど、俺は口にしなかった。血の川とか…。
いや…でも ここを通れば、ゴーザスのとこにつくんだ。
そう、期待を膨らまして、俺は扉を開いた。
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