長い間(短)




しかもこのバカはあたしと同じタイミングで財布を忘れたらしい。

本当バカ!

お腹を叩いてもいやに筋肉はついてるらしく効かないし。



「わかった花。こうしよう!」

「ん?」


あたしが手をとめて顔をあげると廉は白い歯をみせて笑った。


「昨日花に貸した300円を俺が今日500円としてもらう、そして明日俺が花に200円をかえす、ほら!解決解決!」



こいつはどうやら本当のバカらしい



「あ…………あんたはあたしをばかにしてんのかー!!!」



また叩くのを再開させる。


「ちぇ」と言いながら廉は500円玉をポケットにしまいこんだ。


「あ、ちょ、ちょっと返してよ」


「ほら食堂いくよ。花がわがままだから今日は2人とも安いパン1つずつね。」


あたしの鼻をピンとはじいて言った廉に不覚にもドキドキしたことは内緒。




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