長い間(短)
「なんで結局一緒に食堂こなきゃなんないのよ」
「いいじゃん。どうせ幼なじみなんだし」
そうなんです。
あたし、このバカと世間一般でいう幼なじみってやつなんです。
そして――…
生まれて16年。
あたしはずっとこのバカに恋してる。
信じたくないけど大好きなんだよね。
幼稚園のときに家が隣同士で同い年ってこともあって親同士がすごく仲良くなった。
昔なら、お互いもっと近い存在で
昔なら、もっと素直に何でも言えたのに。
いつの間に素直にものが言えなくなったんだろう。
いつの間に隣にいることに違和感を感じてきたんだろう。
「ほれ」
「ぅわっ」
頬にあったかさを感じたと思ったら
ココアだった。
「俺の金だかんな。ぼーっとしてる花ちゃんにおごりです。」