オタク彼女は日々妄想中。
「おはよう」
「おはようっ」
「おはよう~」
たくさんの生徒が登校する中、彼女は当たり前だが目立つ。
「あれ見て!」
「また?」
あちこちから陽菜に対しての言葉が飛び交う。
だが、陽菜には届いてない。
「毎日飽きないね、陽菜ちゃん」
後ろから声が聞こえた。
振り返ったら後ろには幼馴染の凜がいた。
横溝 凜
俺の幼馴染。
異性だけど変に意識してないからなんでも話せる存在。
陽菜のことで悩んでいるのも凜は知っている。
「朝から無視されてるんです」
僕の言葉に目を丸くする凜。
「毎日のことじゃない。
気にしない、気にしない」
分かってるよ。
でも、少しヘコむんだよ・・・
少し気分が下がりながら、教室に僕らは向かった。