1/2の世界で、君と。
いよいよ受験勉強疲れで
頭がいっちゃったかと
自分で自分を疑いながらも、
勇気をだしてまた視線を
合わせてみた。




……だめだ、やっぱりみえる。

先生の横に立っている男の人が。

ふわふわして柔らかそうな
クリーム色の髪の毛を触りながら
先生のことをじっとみている。


はじめはもしかして新入りの
生徒かな…とか思ったけど、
明らかに私たちより頭ひとつ
分、でかい。

それに、誰ひとり騒がないのが
その人が非現実的なモノなんだと
暗示している。



……………嘘だよね??
えっ…もしかして…幽霊????!!!!!!
嫌…でも、私には霊感はないはずだ!!!


固まったように動かず、
ただ一点を凝視する私を
「気味悪いなあ」と笑い、
先生は肩をすくめて授業を再開してしまった。


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