いつまでも君を見ている
犠牲者を出さない為にも……。

名乗り出るしかないか……。

「……私が、篠田ですけど?」

七海と伊勢谷以外は驚いた顔をしている。

伊勢谷は腕を押さえて私を見ていた。

驚いているのは名乗り出るとは思わなかったためだろう。

「やっぱりな。銃に馴れすぎだろ。俺の事、覚えてるか?」

「……忘れる訳、無いでしょ……」

私は男を精一杯睨んだ。

私と男は、立って向き合って話している。

「だよな……。お前の母親を殺し、妹にもうバスケをさせることを出来なくしたやつだからな……」

みんなの表情は、私からは見えない。

どんな表情してるのかな……。
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