いつまでも君を見ている
教室につき、窓側の自分の席に座ると、顔を伏せた。

「……っ」

手塚さん、今頃戻って来いなんて言わなくても…。

……義父さん、か。

手塚さん使わなくてもさ。

自分で来れば良いのに。

目を瞑れば、昨日の光景が浮かんでくる。











手塚さんを部屋に入れた。

手塚さんは義父さんの秘書。

義父さんは有名な会社の社長。

だから、こんなマンション買えたんだけど。

「……なにか、用ですか」

「用が無かったら来ませんよ」

手塚さんはクスリと笑った。

義父さんが何か言うようにしたんだろう。
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