いつまでも君を見ている
「用件を早く言ったらどうですか?」

少し、苛ついてきた。

義父さんが、あまり好きじゃないから。

あまり、じゃなくて、かなり、かもしんないけど。

別に手塚さんは嫌いじゃない。

でも、あんな義父さんのところに居るのが気にくわない。

義父さんが社長だから、七海の金持ちにイライラするのかも。

七海と一緒で、義父さんの話をされると、ムカつく。

「……社長から、手紙を預かって来ました」

私は手塚さんが差し出した封をした手紙を、無言で受けとる。

「……社長は、感情を態度に表すのが得意ではないですから、あなたには素っ気ない態度をとってると思われるのでしょう。……でも、社長は何より貴方のことを思っていますよ」
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