いつまでも君を見ている
自分ばっか周りに頼ってばっか。

無力すぎる。

大会のとき言われた言葉、あってるよ。

空手やってたって、全然意味ない。

ああいう時に使えなくてどうするの。

やってる意味なんて、全くないじゃない。

「…本気だよ?」

伊勢谷の瞳が大きく開かれた。

私は、泣いているのに微笑んでる。

矛盾しすぎだ。

「周りを傷つける事しかできない。無力すぎる。自分勝手すぎるよ……!」

泣いてる。

この涙は、悲しくて泣いてるの?

消えるのが怖いの?

それとも、謝罪の涙?

申し訳ない気持ち?

どっち?

自分でも、わからない。
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