いつまでも君を見ている
「被告人の要求は、何でしたか?」
それを聞かれて動きが止まった。
……要求?
ずっと下を向いている私に検察官は、また、問いかけてきた。
「被告人は要求だけは言わないのです。なんでしたか?」
「……妹の、私の妹の居場所を聞いてきました」
私は、裁判長を見てはっきりと言った。
被告人が要求を言わなかったのは、8年前の事を悟られたくなかったのだろう。
でも、罪は償うべきだ。
被害者の私が隠す必要など、ない。
「なぜ、あなたの妹の居場所を聞いてきたか、わかりますか?」
「……8年前、私と妹は被告人の顔を見ていました。8年前の、強盗殺人犯はこの人です」
私は被告人を見て訴えた。
私が今の証言を言ったとき、傍聴席がザワザワしだした。
それを聞かれて動きが止まった。
……要求?
ずっと下を向いている私に検察官は、また、問いかけてきた。
「被告人は要求だけは言わないのです。なんでしたか?」
「……妹の、私の妹の居場所を聞いてきました」
私は、裁判長を見てはっきりと言った。
被告人が要求を言わなかったのは、8年前の事を悟られたくなかったのだろう。
でも、罪は償うべきだ。
被害者の私が隠す必要など、ない。
「なぜ、あなたの妹の居場所を聞いてきたか、わかりますか?」
「……8年前、私と妹は被告人の顔を見ていました。8年前の、強盗殺人犯はこの人です」
私は被告人を見て訴えた。
私が今の証言を言ったとき、傍聴席がザワザワしだした。