いつまでも君を見ている
電車に揺られて2時間。

山の中にお墓がある。

水を汲んでお墓まで持っていく。

だが重すぎて私には持てなかった。

「俺が持ってく」

伊勢谷はソッと桶を持ってくれた。

「ありがと…」

私は花を持って伊勢谷の前を歩いた。

お墓の前につけば、私は水をお墓の上からかけて下の石にもかける。

お花もあげて一通り終わった。

伊勢谷も手伝ってくれたのでいつもよりすぐに終わった。

「……」

沈黙の中、線香をあげ、顔の前で手を合わせる。

私が終わると交代で次は伊勢谷がしてくれた。
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