いつまでも君を見ている
役に、たたない、か……。

[役たたづ]

やめてよ………!!

「………っ」

頭を抱え込んでいると、部室のドアが開いた。

「……篠田?」

……誰?

なんで、わたしの名前を知ってるの?

「どうした?なかなか来ないから武道場まで見に来たんだが……」

「……伊勢谷………」

やっと、声が出せた。

伊勢谷、か………。

よかった。

「……泣いてんの?」

「え…?」
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