麗しの恋敵



あり得ない。


そんな事あり得ない。






私は目の前の紙を見つめながら何度も心の中でそう叫ぶ。



“あり得ない”



何度も口に出そうと思った。



でも声が出なかった。



白い紙に毒々しい赤で書かれたそれはあまりにも心に突き刺さって。



もし、これを彼が見たらなんて考えてしまう。







“秋山秀也はゲイだ”







そんな作り話私は絶対信じない。







 
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