地味子がモテ子になれるまで
ガタ、と音がして
千歳くんが近づいてくる。
肩を掴まれ、
「覚えて、ないのか?」
そう強くきかれた。
「会ったのが6歳のときなら…私6歳のときの記憶っていうか覚えてないんですよ。」
3人は顔を見合わせ
確かめるように頷いた。
「あの約束もか?」
「約束…?」
本当に何のことか
解らなくて素直に答えた。
「本当に覚えてないの?」
壱瑚くんが
悲しそうに呟いた。
壱瑚くんをみて
私もつられて悲しくなった。
「……ごめん、なさい」