地味子がモテ子になれるまで



「カナメ」



不意に後ろから
呼ばれ背中に汗をかく。



「あ、空海くん…」



「はよ」



タメ口、タメ口…。



「おはよーぅ…(汗)」



あ、ははは。



タメ口って
無駄に疲れる。



早くなれなきゃ。



「じゃ、僕たちこっちだから」



壱瑚くんは空海くんの
腕を掴み引っ張る。



苦笑いの空海くんには
気づかないふりをした。



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